活動報告

府中市美術館にて「松本陽子 宵の明星を見た日」展を鑑賞。

日本の抽象表現を牽引してきた画家の、65年の軌跡を一望する大規模回顧展です。初期作品から、ローキャンバスにアクリル絵具が躍る代表的な「ピンクの時代」、そして近年の深遠な油彩画まで、合計50点の厳選された作品群。1辺2メートルを超える大画面が並ぶ空間構成は実に見事でした。

特に驚かされたのは、今年90歳を迎えられた松本氏の「最新作」 。青や黒を基調とした画面には、みずみずしさと、これまでの探求がもたらした圧倒的な精神性が同居しており、凄みすら感じました。

会場の外で紹介動画が上映されていたのですが、その中で90歳の松本氏がインタビューに答える形で、「陽子、そろそろ青を使ってもいいよ、と青色の絵の具が言っているように思えた。」といった趣旨のことを述べられていました。
流行に左右されず、絵具とキャンバスに真摯に向き合い続けてきた画家の強靭な意志が、画面全体から伝わってくる素晴らしい展覧会です。会期は7月12日まで。おすすめです。

*

府中市美術館の「公開制作95 宮﨑勇次郎:パークライフ」へ。

作家が美術館に滞在し、作品を生み出すプロセスを間近で見学できる素晴らしい企画。
今回の宮﨑勇次郎さんは、銭湯画や壁画を多数手がけるアーティスト。伝統的なペンキ絵のDNAを感じさせつつ、画面には富士山や虹、さらには目玉焼きやUFOまで混ざり合うポップで摩訶不思議な世界観。

「銭湯で描く絵には、必ず川や水辺が絵の下側に入るんですよ。そのまま湯船に繋がって、絵と風呂が一体化するのが面白いんです。」そのスタイルが、いつしか自身のアイデンティティになった、と教えてくださった宮崎さん。それに山(富士山)も欠かせない、とのこと。

巨大なキャンバスにダイナミックな筆さばきで命が吹き込まれていくライブ感はとても楽しく、絵の具の匂いや作家の息づかいまで伝わる贅沢な空間でした。

🎨公開制作95 宮﨑勇次郎「パークライフ」
📍府中市美術館 1階 公開制作室(観覧無料)
📅会期:2026年9月6日(日)まで
※制作日時は公式サイトを要チェック

*

【宮乃咩神社例祭:伝統を繋ぐ民踊奉納のご報告】

本日7月12日、大國魂神社の境内摂社である「宮乃咩(みやのめ)神社」にて例祭が執り行われました。

宮乃咩神社は、大國魂神社の創建(景行天皇41年)とほぼ同時代に祀られたと伝わる、非常に歴史の深い古社です。御祭神に天鈿女命(あめのうずめのみこと)をお祀りしていることから「芸能の神様」、そして源頼朝の妻・北条政子の安産を祈願した伝承から「安産の神様」として、時代を超えて多くの人々に崇敬されてきました。

この特別な祭礼日に合わせ、本日、府中市民踊連盟の皆様による素晴らしい踊りの奉納が行われました。

まずは宮乃咩神社の前で、郷土の調べである「府中小唄」の踊りを奉納。続いて大國魂神社・神楽殿へと舞台を移し、会員21組の皆様が日頃の稽古の成果を遺憾なく発揮された民踊を次々と奉納されました。

神聖な境内に響く音頭と、息の合った華やかな舞いは、まさに芸能の神様に見守られ、一体となった素晴らしいひとときでした。

不安定な天候のなか、お祭りを支え、素晴らしい伝統芸能を届けてくださった府中市民踊連盟の皆様、関係者の皆様に心より敬意と感謝を申し上げます。地域の皆様の安産と健康、そして芸術文化のさらなる発展を祈念いたします。